モス・フードは、4月からハンバーガーの宅配サービス(300店舗限定)を同業他社に先駆けて始めるという。他のファスト・フードとは一線を画すモス・バーガーのユニークなサービス展開を期待したいところだ。
ここマンハッタンでは、よほど高級なレストランでないかぎり料理をデリバリーしてくれる。レストラン・グレードの料理が気軽に自宅で味わえるというのは、ニューヨークならではのサービスかも知れない。
もちろん、ハンバーガーのマクドナルトも宅配OK。さらに
ウェッブ・サイトによる
*注文も充実している。
さて、出前サービスの広告というと日本ではチラシぐらいしか思い浮かべないだろうが、マンハッタンではOOH広告が活躍している。
帰宅途中に食べたくなったときに目に付けば注文できる、まさに携帯電話時代の広告と言えるだろう。
ついでに、近所のグルメ・デリでワインと惣菜を買ってアパートに到着した頃にホットなハンバーガーも届く。そんなデリバリーとのコンビネーションの食生活を送る独身者は多い。だから、OOH広告には覚えやすい電話番号(ロゴナンバー)は欠かせない。日本の都市も、ライフ・スタイルの変化によってニューヨークのようになると私は予想している。
ローカルなOOH広告の掲載場所としては、フォン・キオスク(電話ボックス)が挙げられる。
街角の目立つ場所に位置するフォン・キオスクも、最近では、携帯電話の普及で使われる機会が極端に減っている。現在では、OOH広告のメディアと共に無線LANの中継基地としての利用価値の方が高いようだ。デリバリーを注文する電話番号は、市外からでも無料でかけられるトールフリーではなく、ローカルな局番(マンハッタンのエリア・コードは212)に、迅速な配達を想起させる「FAST」を割り振っている。つまり、ニューヨーカーは、
337-FASTと覚えておけば良いのだ。(2006年3月24日)
*zip code(郵便番号)を入力すると、最寄の店の案内や詳細なメニューが表示される。