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ウェルカム・トゥー・プライムタイム

ニューヨークの地下鉄は「3K」(クサイ、キタナイ、キケン)などと一部の日本人に呼ばれている。それでも年間の乗降客は12億人で、モスクワ(31億人)、東京(27億人)、メキシコシティ(14億人)、ソウル(13億人)についで第5位だ。



朝晩は、ブルックリン、ブロンクス、クィーンズとマンハッタンとを往復通勤する利用客で東京と同じような混み具合となる。長年の車両の老朽化に伴って、メトロポリタン交通局(MTA)の入札により、日本の川崎レール・カー社(川崎重工の子会社)が400両、カナダのボンバーディア社が680両の新型車両を納入することが決まった。内装にも様々な改良が施されてモダンなデザインとなった新車両は、今年に入り順次移行していくという。

ウェルカム・トゥー・プライムタイム_a0003694_11442326.jpgさて、地下鉄の車内には日本のように週刊誌の中吊り広告が無いのでちょっと寂しいが、頭上の広告を見ているだけでも暇はつぶせる。そのなかで、ステーション・ドミネーション(日本では〇〇ジャック)と呼ばれるキャンペーンは結構楽しませてくれる。交通量の激しい駅や車両などで1つのスポンサーが全広告スペースを独占するもので、例えばワールド・トレード・センター(世界貿易センター)駅では、138ヶ所の広告スペースで同様の戦略を導入しており、数ヶ月先まで予約で一杯の状況だ。このような広告戦略は、駅を利用する会社員をターゲットするばかりでなく、急ぎ足で通りすぎる通行人の目にも止まるため広告主の評価も高いという。

広告スペースを販売するTDIワールドワイドも、「乗客を取り囲むサラウンド広告に出会えば誰も見ざるを得ない」と話しており、混雑した地下鉄の車内で良く目立つのは、やはり「どっと混む」広告ということである。
by clairvoyant1000 | 2001-01-14 11:35 | 2)媒体とmedia


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