カテゴリ:5)野球とbaseball( 40 )

#129:野茂選手に思う

野茂が引退を表明し、TVはセンチメンタルなBGM付きでそれを伝えたという。

彼がメジャー・リーグ行きを表明した当時の経緯(マス・メディアの報道ぶり=日本社会の対応)を覚えている人は 『マッチ・ポンプじゃないの?』 と批判する向きもあるようだが、そもそも日本のマス・メディアの源泉はマッチ・ポンプにこそあるし、それに踊らされるサブスクライバーというものが常に存在する。

ついでにいえば、日本を出て行く者に対して抱く日本社会の複雑で微妙な感情というものは、それを味わった者にしか分からない。

さりとて野茂は良くやった。
1995年、オールスター・ゲームのマウンドに立った彼の雄姿に涙が止まらなかった。会社を立ち上げたばかりの私に勇気を与えてくれたことだけが理由ではない。おこがましいけれど、米国に渡った日本人として同じ体験をしているという彼との一体感が嬉しかったからだ。

R-Whiting.jpg30年前のロバート・ホワイティングの言葉を借りるまでもなく、「野球」と「ベースボール」はまったく異質のものだ。

私が、「広告」と「アドバタイジング」が違うと感じはじめた頃のように、野茂も最初はベースボールという「新しいスポーツ」に戸惑っていた筈である。それを彼は見事に順応し対応し自分の野茂、いや「モノ」にした。

野球とベースボールの違いとは、このブログのコンセプトであるパーセプション・ギャップとも関連するが、要するに周りを取り巻く環境/文化の違い、言い方をかえればリテラシーの違いともいえよう。

メジャー・プレーヤー(クリエーター)はダイナミックなファン(サブスクライバー)に支えられ、その大きなチカラによってパフォーマンスを最大限に引き出すことができる。そのパフォーマンスに対してファンがフェア(fair)に応えるという関係。おそらく彼自身、日本では味わうことのできなかった不思議なチカラを感じたであろう。(たしかイチローは的確な言葉でそれを表現していた)

私はといえば、米国のアドバタイジングのダイナミズムに魅了されたけれど、現地化するほどの能力は持ち合わせていなかった。だから私は、米国の広告文化(メソッド)を日本で実践しようと試みた。これは私にとって大きなチャレンジだったし、そのためには時間と労力を惜しまなかった。

しかし、日米によるサブスクライバーのリテラシー・ギャップがこれほどあるとは、私の「認識違い」であった。日本のマーケティングは当然のことながら、広告代理店は企業を、企業は消費者(メディア・サブスクライバー)の顔色を伺わざるを得ない。だから、いくら優れたメソッドだと送り手側が分かっていても受け手のリテラシーが整わなければパフォーマンスを発揮することができないのだ。

ロゴナンバーは未だに日本で日の目を見てはいないけれど諦めたわけではない。なぜなら、私は引退する必要がないからだ。

野茂はメジャーの各球団を渡り歩いてベースボールを全うした。これは輝かしい記録よりも尊敬すべきこと。まちがいなく「ベースボール」の素晴らしさというもの一番知っている日本人だと思う。残念なのは、彼の経験を生かせるほどのリテラシーが「野球」を取り巻く環境に未だ整っていないということである。

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by clairvoyant1000 | 2008-07-20 08:21 | 5)野球とbaseball

#119:次のレベルに連れてって

さすがナイキである。
『やられた!』と思った。

http://www.youtube.com/watch?v=anwlpTgbQTE&feature=player_embedded

私も考えたことがある映像コンセプトだが(ウソ)、技術的なことを解説すればステディ・カムが小型軽量になったことで実現した企画ともいえる。

サッカー・ファンであれば、誰しもこのような夢を見たことがあるのではないだろうか? 私は、ナイキが子どもたちに勇気を与えているように受け取った。

「良いTVコマーシャル」というものがあるとすれば、それは広告主が(商品やサービスを売り込む代りに)何かを与えてくれるものではないだろうか。あるいは一瞬でもどこかに連れて行ってくれるものだ。

例えば、ちょっとした発見をさせてくれるとか、クスッと笑わせてくれるとか、心を揺り動かしてくれるとか…。そしてそれは、こころ豊かな制作者からこそ生まれるのだろう。

セクシーなモデルがウィンクしても、「TVタレント」と称する有名人が商品を薦めても、消費者は広告主にパーミッションなど与えるわけがない。それを知りながら退屈な広告を作り続けなければならない制作者は辛いと思う。
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by clairvoyant1000 | 2008-05-05 08:49 | 5)野球とbaseball

よっ!身売り巨人軍

巨人戦のTV視聴率が、また最低値を更新したそうだ。
存在目的を見失った球団の試合を、
もはや存在価値のないTV視聴率という数字で表わすのは、
ある意味で面白い。
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by clairvoyant1000 | 2005-08-20 12:41 | 5)野球とbaseball

松井と中村の明暗

ニューヨーク・タイムズは、松井秀喜を「ヤンキースに消えつつある理想を体現している」とたたえている。それは彼のプレーだけでなく、慎ましさやチームへの献身を含めた人間性にも注目してのことだ。メジャー・リーグにくすぶっている薬物スキャンダルによって、彼の存在は一際輝いて見えるのだろう。

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by clairvoyant1000 | 2005-04-04 21:46 | 5)野球とbaseball

応援のルール

楽天球団は、新本拠地での応援ルールを発表し、鳴り物を原則禁止するという。いずれ他球団も楽天の新ルールに倣うはずだ。

なぜなら、野球という興行全体に良い影響を与えることがあきらかだから。選手のプレーには緊張感が増し、観客はボールの行方に集中でき、TV視聴者も真の野球中継を楽しむことができるだろう。

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by clairvoyant1000 | 2005-03-09 23:33 | 5)野球とbaseball

今ごろポスティング申請?

メジャー入りを目指していた中村がポスティングでの移籍手続きを取ったという。彼の獲得を希望するメジャー球団があれば、4日以内に入札、その額をオリックスがオーケーすれば、最高額で入札したチームと中村の30日間の独占交渉権が成立するという仕組みらしい。

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by clairvoyant1000 | 2005-01-26 00:09 | 5)野球とbaseball

プロ野球界にもルールを導入

元検事は、なぜプロ野球コミッショナー顧問になったのか?(日刊ゲンダイ)
「無力のコミッショナー」として名を馳せた根来氏は、元東京地検特捜部長を自分の顧問に呼び入れたという。熊崎氏を招聘したのは「プロ野球への法令順守の徹底」が目的のようだ。

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by clairvoyant1000 | 2004-12-24 22:28 | 5)野球とbaseball

松井(稼)のブログへ急げ

a0003694_15235796.jpgメッツの松井稼頭央選手が、自らのブログで「新潟県中越地震」の被災者支援を目的にしたチャリティー・オークションを開いた。10点を出品したスパイク、グラブなどはすべて直筆サイン入り。収益金は全て日本赤十字社を通じて被災者に贈られるという。
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by clairvoyant1000 | 2004-11-10 15:26 | 5)野球とbaseball

イチローが目指している賞

私にとってのMLBシーズンは既に終わりを告げたが、今日の嬉しいニュースは今年の「ロベルト・クレメンテ賞」に、エドガー・マルティネスが選ばれたこと。

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by clairvoyant1000 | 2004-10-27 20:30 | 5)野球とbaseball

日本の野球解説者が言わないこと

a0003694_9403072.jpgただヒデキを賞賛するのでは意味がないから「ヤンキースの中のヒデキ」を分析すると「Ethnic diversity」(エスニック・ダイバーシティ)という言葉が思い浮かぶ。

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by clairvoyant1000 | 2004-10-19 00:03 | 5)野球とbaseball