人気ブログランキング | 話題のタグを見る

日本国民のメディア・リテラシー

報道において最も説得力があるのはTV映像だ。しかし、その映像の扱い方によっては「事実」であっても「真実」ではなくなる。真実は事実の後側にあるもので、事実を把握した後に探さなければ見つからないものだ。それを「TVでやっていた」というだけで疑いを持たず、それを真実として受け入れてしまう視聴者が多いように、日本国民のメディア・リテラシーは高いとは言えない。



「バカタレントが物を食べる番組」が横行しているなかで、いくら良質の報道や情報が発信されたとしても、視聴率が上がらなければ、スポンサーはつかず、予算がなければ制作できないというジレンマに陥るわけだ。政治はもとより、人権、環境などの情報に対して、無関心層の人々のリテラシーをどう高めていくのかが、メディアに課せられた最大の課題だろう。

そんななか、自民党が放送法から政治的公平を定めた条項の削除を検討している。理由は、独自のTV放送を始めるにあたり障害になるからだという。しかし、愚行を繰り返してきた最近の政治に「公平な報道」など意味が無かったはずだ。昨今のメディアによる自公政権に批判的(?)とも取れる報道は有権者の声を反映したものだろう。そもそも、今のメディアに世論を誘導する力などあるわけが無い。よって、視聴者が自分で判断するために余計な条項を削除するのは良いことだ。
by clairvoyant1000 | 2004-07-20 23:11 | 2)媒体とmedia


<< コメンテーターという「タレント」 早すぎた便器 >>