#20:思わずチラシを手にとってしまう

路上でチラシ配りに遭遇して、その紙を手にするか、しないかの判断はほんの数秒。宣伝マンのアナウンスメントを聞いて、何についてのキャンペーンなのか判断することもあるが、実際に手にするかを決定する際にはやっぱり視覚に頼る。紙にいったい何が書かれているのか、一番大きく書かれたコピーやイメージを見て数秒で決める。
 
たいていの人は、時間に追われていることもあり、こうしたキャンペーンに関わりたくない。人々が懸念するのは「何かをさせられる」「時間をとられる」こと。そして、何かをもらって「損」したり「だまされたり」はしたくない。ダウンタウン14丁目、ユニオン・スクエアでは早朝からマーケットが開かれ、ニューヨーカーで賑わっている。ニューヨーク近郊からやってきた農家の人たちが新鮮な野菜や果物をここで販売しているのだ。この公園内には、地下鉄ユニオン・スクエア駅がある。この駅はニューヨークでも最も混雑する駅で、この入り口でチラシ配りに出くわした。

a0003694_8455548.jpgチラシはカラーできれいに印刷された絵葉書サイズのもの。最も大きく書かれたコピーには「栄誉の殿堂」とあり、いったい何のことだか分からない。普通だったら、よく分からないものは手にしないのだが、気づくと手にして「ラッキー」な気分になっていた。
 
チラシマンはフライアーと一緒にスペアミントのガムを添えていた。ガムはどうしても必要なものでもないが、もらってうれしいものでもある。そう、ガムにつられてチラシをもらっていたことになる。ガムに関連したキャンペーンなのかとよくチラシを見ると、「ギャラリーチャーチ」とあり、ある展示会なのだと分かるが、開催場所は高等学校、「あなたは伝説になりますか?」などと書かれ、いったい何の展示かあえてあいまいにしてある。
 
サイトに行って調べてみると、この団体はキリスト教系の新興宗教で、この展示は「神の偉大さをテーマ」にしたもの。ニューヨークでは毎日のように展示や公演が行われている。開催者にとって客寄せは大変なものだろう。雑誌や新聞にツテがあれば、リスティングで大きく取りあげてもらえるが、たとえば、こうした新興宗教系のイベントは大きくは取りあげられない。プロモーションは自分たちで考え抜かなければならないのだ。
 
この団体はガムメーカーと関わりがあるとは思えない。これが、ブレスミントやシュガーフリーのチョコでも効果は十分にある。ガムを卸値で安く購入すれば、広告費と比較しても、それほど大きな金額にはならない。もらって得した気分になるお菓子→ちょっとあいまいなチラシ情報→ウエブサイト。この小さなおまけで宣伝効果はかなりアップしていることだろう。(2006年7月21日)
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by clairvoyant1000 | 2005-07-21 08:00 | 7)広告とadvertising


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