地下鉄車両や駅構内のような限られた空間に広告を設置する場合、単体よりも複数の広告を組み合わせた方が認知度は高くなる。その際、単にA/Bタイプの広告を交互に並べたりするのではなく、掲載量(出稿量)に応じたトータルな表現展開をすることで、乗客を楽しませることもでき、結果的に認知度を更に高められるはずだ。
以下の写真は、
*HBOによる番組告知のラッピング広告だが、掲載できると思われるスペースをフルに使い、一車両に西部劇の世界を再現して現実社会の乗客を異次元に誘っている。まさに「トレイン・ドミネーション」の好例である。(できれば、床は木目調にして欲しかった)
仮に「○○ジャック」という言い方が占領という意味で使われているのであれば、それよりも「ドミネーション」(統御)という概念でOOHを考えたほうが広告の効果を発揮できるのではないだろうか。そして、このように「コンテクスト」としてメッセージを乗客に伝えられるところがマス・メディアにはないOOH広告の優位性だと思う。。(2006年3月3日)
殺風景だった天井も、ちょっと豪華なデザインに。
普段は硬い座席も、革張りの座り心地?後ろの酒のボトルも写真です。
目をこすりたくなるが、ドアの向こう側は酒場となっています。
シートの様子は変わっても、優先席の注意書きはちゃんと明記されています。壁の広告は、もちろん「デッドウッド」の番組告知。
これが普段の地下鉄車内風景。
*HBOは、有料のケーブルTVチャンネル。
新シリーズ「
DEADWOOD」は、無法の街(デッドウッド)にやってきた主人公の二人が、街の顔役と対峙しながら様々な人間ドラマを繰り広げていく人気の西部劇。