日本のウェッブ・サイトを見る限り、NHKへの批判の声は大きいようだ。これはまさしく、民放(およびスポンサーである企業)によるNHKバッシングであり、業界の実情を知らない「善良な視聴者」(これが一番厄介者だ)は、その尻馬に乗っているだけだ。
要は、NHKの「民放化」に
民放が危機感を募らせているあらわれだろう。堅苦しいだけでつまらない番組が多かった十数年前に比べ、ここ数年は外部プロダクションの協力を得てレベルが高くなっている。同時に、民放の手法を取り入れることで、金に汚くなったとも言える。
民放は無料とはいえ、企業の広告を挿入するからとクダラナイ番組(数少ない例外はあるが)を見せられたのではたまらない。まして、そのTVコマーシャル自体がお粗末なものだから見るに耐えない。その点、受信料によって「皆様のために」番組を制作している公共放送にはTVコマーシャルもないし、番組にも制作意図がはっきり感じられる。そもそもNHKの金銭的なスキャンダルなど
氷山の一角である。このぐらいのことでトップが辞めるわけないだろう。
私がこのあいだまで日本に滞在していたとき、夢中に見たのはNHK(オリンピック、MLB、NEWSなど)であり、集金人には喜んで受信料を払っていた。なにやら不払い運動もおきているようだが、こんなことになってさぞ大変だろうなあ。集金の人には「お気の毒」と言いたい。